夏の海といえば厳しい日差しです。海水浴にいったときの駐車場は野ざらしが当たり前。車は鬼のように熱くなるのは皆さん経験があることでしょう。
しかも、海の駐車場は街中のコインパーキングなどとは比べ物にならないほど過酷です。日陰を作ってくれる建物や大きな街路樹が一切ないオープンな空間に、上空からの強い直射日光が容赦なく降り注ぎます。

それに加えて、海辺の白い砂浜(反射率20〜25%)や海面(反射率10〜20%)からの強烈な照り返しが、足元や横からも波状攻撃のように車を襲います。逃げ場のない全方位からの熱により、数時間放置した車内はまさにオーブン状態になってしまいます。

そんな過酷な海へ出かける前に、「これだけは絶対用意するべき」というおすすめアイテムを一つ挙げるなら、「傘型のサンシェード」を即答します。
サンシェードは意味がない?
一般的に知られている社内の温度を抑えるための対策として用いられるのがサンシェードです。よくアルミのシートを車のフロントに置いている光景を見たことがあると思います。
でも、フロントにサンシェードをしたところで、車内の温度はほぼかわりません。実際のJAFが発表している検証データーを見てもサンシェードの対策をしても50℃、しない場合でも52℃です。

| 車内最高温度 | 車内平均温度 | ダッシュボード最高温度 | |
|---|---|---|---|
| 対策なし | 52℃ | 47℃ | 74℃ |
| サンシェード装着 | 50℃ | 45℃ | 52℃ |
車内の2℃の違いなんて誤差ですね。まったく意味がないです。
そう思っていたので僕もずっとサンシェードはしない派でした。
結局、サンシェードをしても、車の横からも後ろからも強烈な太陽の光や照り返しが差すので、どのみち車の中は煮えたぎるということになります。
あなたも「結局空気が熱くなるなら、わざわざやる意味ない」と思っているかもしれませんね。
でも、ちょっと待ってください。
結論から言うと、サンシェードをする本当の目的は「車内の空気そのものを冷やすため」ではないです。
サンシェードの目的は空気を冷やすことではなく「超巨大ヒーター化」を防ぐこと

前述した表を見て欲しいのですが、ダッシュボード最高温度がサンシェードをしてる時は52℃に対して、している時は74℃と22℃の差があります。
つまり、直射日光を浴び続けた「ダッシュボードの蓄熱(最大74℃超の鉄板ヒーター化)」を物理的に防ぐためなんです。
黒いダッシュボードが熱を吸い込みまくると、車の中に「超巨大な床暖房」が常にONの状態で居座っているのと同じ状態になります。これがある限り、どれだけエアコンを最強にしても、足元から強烈な熱風を当てられ続けているようなものだから、車内はいつまで経っても冷えません。
蓄熱したダッシュボードはストーブと一緒
一度熱せられたダッシュボードはなかなか冷えません。その後エアコンをガンガン作動させても、熱が蓄積されているので「クーラーが20℃でキンキンに効いた部屋の中に、火にかけたアツアツの鉄板が置いてある状態」になります。これでは運転席はいつまでもモワモワっとした熱気で不快状態が続きます。
ただでさえ海で太陽の光を浴びて、体が熱をもっているところに、運転してもすぐに冷えないモワモワした熱気を顔に浴びながら苦痛の時間を過ごす。非常に不愉快です。
これを改善するのがサンシェードです。フロントガラスのところで日光を跳ね返して、ダッシュボードをヒーター化させないんですね。
車内の「空気」自体は熱くなりますが、ダッシュボードさえ蓄熱されなければ話は簡単です。

車に乗り込んで運転席と対角線上の窓(助手席側の後部座席など)を開け、エアコンを外気導入にして1分ほど走るだけ。熱い空気が一瞬で外に押し出され、エアコンをかけてから車内が冷えるまでのスピードが劇的に変わります。
でも、サンシェードって設置がメンドイ
僕もこのサンシェードの本当の役割を知ってからは夏場は毎日使うようになりましたが、かなり億劫だったのが、毎回の「設置の手間」でした。

よくあるジャバラ式のサンシェードって、助手席の方まで身を乗り出して広げたり、窓の端に吸盤で固定したり、使わない時はかさばって邪魔だったりと、とにかく面倒くさい。海遊びの準備や、疲れ切った帰りの片付けでバタバタしている時に毎回これをやるのは、正直かなりのストレスです。手間に負けて使わなくなる人の気持ちも痛いほどわかります。
ですが、良いのがでました。
2年前ぐらいから販売された新商品である、サンシェードの「傘型タイプ」です。

傘型ならドアを開けて、運転席に座る前に「パサッ」と開いて置くだけ。所要時間はわずか3秒。しまう時も折り畳み傘と同じようにサッと縮めて、ドアポケットやグローブボックスに突っ込むだけです。

今までジャバラ式のサンシェードにイライラしていた人がこれを使うと、「なんで今まで買わなかったんだ……」と本気で後悔するレベルの手軽さです。

一度これを体験すると、もう二度とジャバラ式のサンシェードには戻れないよ。今年、買って良かった商品ナンバー1に絶対なる。間違いないから。
海で遊んだ後に、快適に帰りたいよね

子供たちと一緒に海で限界まで遊んで帰ってくる時、体は砂と塩でベタベタ、日焼けした肌はヒリヒリしています。そんな限界の状態で車のドアを開けた瞬間、50℃を超えた強烈な熱風と磯の臭いが吹き出してくるのは避けたいところです。
疲れ切った同乗者や子供たちをサウナ状態の車内に押し込んで「あつい!」と不機嫌にさせないためにも、帰りの車内を最速で天国に変える傘型サンシェードは、親としての立派な自衛策になります。
価格は2000円前後でそこまで高くありません。ただ、あまり安すぎるものはペラペラだったり骨組みがスカスカだったりしますし、粗悪な海外セラーは評価の数を捏造していることもあるので、価格と口コミのバランスをちゃんと見て選ぶのをおすすめします。


