茅ヶ崎市の相模川河口の東側に広がる柳島海岸・西浜エリア。ここは、穏やかで砂の堆積が一定な「茅ヶ崎ヘッドランド」などとは全く異なり、河川から供給される膨大な流砂と外洋の激しい波浪が衝突する、非常にダイナミックな汽水境界域です。せっかく穴釣りに来たのに「どの隙間を狙っても砂で埋まっていて生命反応がない…」と精神的に擦り切れた経験はありませんか?
実は、このエリアで良型カサゴを確実に仕留めるには、独自の流砂力学を読み解き、砂に埋もれない『生きた空間』をピンポイントで特定するテクニックが不可欠なのです。

今回は、場所を選ばない一般的な穴釣りの解説を徹底的に排除し、柳島海岸特有の地形や潮流、人工的な歪みを利用したローカル攻略法をパパ目線で分かりやすく解説しますね。

相模川の猛烈な流砂から免れ、深い岩の隙間が健全に維持されている「優良物件」の特定法を徹底解説。濁りの中に潜む筋肉質な良型カサゴを最速で手中に収めましょうね。
相模川の流砂で大半の穴が埋まる柳島では、波が激しくぶつかって砂が洗い流される外側の元気なブロックや、温排水のキワだけが、良型カサゴの居着く本命の隙間となります。粘り強く深い空間を探すのがコツですよ。
仕掛けを落とした瞬間、手元にコツンと硬い打撃感があれば基礎石が露出した生きた穴です。ニュッと柔らかい感触なら砂で埋まったハズレ穴なので、静止させずに即座に回収して次の隙間へラン&ガンしましょうね。
波が駆け上がる押し波で一気に最深部へ落とし込み、波が引く瞬間に底から10cmだけ浮かせてホバリングさせます。これで引き波によるスタックを防ぎ、流されるベイトを演出して魚の捕食スイッチを強制注入できます。
相模川の濁った真水は軽いので海の上層を流れますが、重くてクリーンな海水は底層に塩水クサビとしてしっかり残っています。水面が茶色く濁っていても、ブロックの最底層には快適な海水があるためカサゴは定位していますよ。
岩角を滑り落ちる遊動式ブラクリに、鋭利な牡蠣殻に負けない極太フロロリーダー5号以上、エサ持ちが良く強い生臭さを放つ塩締めサバの切り身を組み合わせることで、過酷な穴でも根掛かりを回避して良型をゴリ巻きできます。
※この記事の核心を、忙しい方やすぐに答えを知りたい方向けに30秒で読めるよう凝縮しました。さらに詳しい理由や理論については、図解を交えて本編でじっくり解説しています。より深く納得したい方は、ぜひこのまま読み進めてみてくださいね。
柳島海岸は波の力が砂を洗う外側ブロックの深い穴を狙え

ヘッドランドと違う相模川の流砂に埋もれない生きた空間の秘密
柳島海岸で穴釣りを成立させるための最大の鍵は、相模川河口の東側特有の「動的な土砂供給力学」を理解することにあります。隣接する観光地、茅ヶ崎ヘッドランド周辺は沿岸流が比較的安定しており、消波ブロック周りの砂の高さは年間を通じて一定の平衡状態を保ちやすい性質があります。そのため、比較的イージーに隙間を見つけられます。しかし、この柳島エリアは相模川から供給される土砂が沿岸流によって西から東へ運ばれ、流れが緩む石積み護岸のワンド状の窪みや内側の構造物周辺に急速に沈殿してしまう過酷な環境です。そのため、多くの隙間が砂で完全に消失した「死んだ穴」になってしまいます。
この環境下でも、根魚の隠れ家として機能する岩の隙間が健全に維持されている「生きた空間」を見つけるには、外洋から直接衝突する波の反射エネルギーに注目しなければなりません。石積み護岸のうち、特に外洋に直接面した先端部や傾斜の急な石畳のキワでは、波が激しく激突した直後に強力な引き波が発生します。この急激な引き潮が、ブロックの内部に入り込もうとする細砂を沖へと強制的に吸い出す、天然のフラッシング(洗浄)メカニズムとして機能しているのです。つまり、波の力が常に砂を掃除している「外側の元気なブロック」こそが、砂に埋もれない生きた穴の正体。ここを主役に据えて狙い撃つことが、柳島攻略の絶対基準となります。
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隣接エリアの砂の堆積プロセスと構造の違いを徹底比較!
水面が濁っても最底層にクリーンな海水が残る二階建て構造

「川の濁りが入っている日は根魚の活性が落ちるのでは?」と心配になるパパも多いですよね。しかし、柳島海岸では水面がどれほど茶色く濁っていても、良型カサゴはしっかりと構造物の内部に居着いています。この秘密は、汽水域ならではの「二階建て」の水質構造にあります。相模川から流れ出る濁った川の水(真水)は、海水よりも比重が軽いため、海の上層部を滑るように薄く広がって流れていきます。これが水面の濁りの原因です。一方で、重くてクリーンな海水は、消波ブロックの底深く、最下層に「塩水クサビ」としてしっかりと残されているのです。
これを分かりやすく水を入れたバケツで例えると、下に溜まった重い水の表面に、軽い油を薄く流しているような状態ですね。たとえ外見上の水面が濁って見えても、消波ブロックの最も深い「一階部分」には、魚にとって極めて快適な水温と塩分濃度がキープされています。カサゴは真水や濁りを嫌ってこの最底層に定位しているため、濁りに惑わされずに仕掛けをスリットの奥深くへと垂直に送り届けることができれば、過酷な状況を覆して生命反応を引き出すことが可能になります。
落とし込み1秒の着底振動判定と引き波ホバーでカサゴを暴け

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川の砂で大半の穴が埋まっちゃう過酷な場所だからこそ、底に残された「生きた穴」を指先で見つけた時の喜びはひとしおなんだよね!僕も若い頃、砂交じりの濁りの中でこの硬い感触を掴んでから、連発する快感に病みつきになったんだ。一瞬の感触を楽しみながら、一緒に柳島を完全攻略していこうね!
コツンと伝わる硬い打撃感で砂埋まりのハズレ穴を高速で見切る
柳島海岸の消波ブロック帯や石畳をラン&ガンする際、外見上は有望に見えるスリットでも、内部に相模川の砂が充填されているケースが非常に多いのが特徴です。無駄な根掛かりや精神的疲弊を極限まで回避するためには、仕掛けが着底した瞬間に穂先から手元へと伝わる「伝達振動」に全神経を集中させ、1秒以内にその穴の優劣を高速判定する必要があります。オモリが底に触れた瞬間に、手元へ「コツン」という明確な硬質打撃感が伝われば、そこは底層の砂が洗い流され、基礎石がしっかり露出している「生きた穴」の証拠。魚が潜む優良物件です。
逆に、仕掛けが落ちたときに「ニュッ」とした柔らかいクッション感があったり、オモリを持ち上げる際に粘りつくような抵抗を感じたりした場合は、相模川の流砂が堆積して底が埋まった「死んだ穴(デッドスペース)」です。このようなハズレの穴でエサを静止させて待っていても、カサゴが居着くスペースはないため、絶対に釣果には繋がりません。この硬いか柔らかいかの判定をわずか1秒で行い、砂埋まりと判断した場合は即座に仕掛けを回収し、次のスリットへとテンポよく移動する超高効率な立ち回りを徹底してくださいね。
押し波で最深部へ落とし引き波で浮かす根掛かり回避メソッド
外洋のうねりが直接打ち寄せる柳島では、砕ける波の重低音とともに、強力な潮流の歪みがブロックの隙間に発生します。この激しい水の動きを味方につけるのが、「押し波着底・引き波ホバーメソッド」です。石の隙間に隠れているカニやフナムシなどの小動物は、強い引き波が発生した際、水流の力によって足場を奪われ、隙間の奥から外へと強制的に引っ張り出されます。カサゴはこの引き波の力学を知り尽くしており、隙間の「下流側」に頭を向け、流されてくる獲物を待ち伏せて捕食する習性を持っているのです。
具体的な手順としては、まず波が消波ブロックに駆け上がる「押し波」のタイミングでリールのクラッチを切り、ラインの抵抗を完全に抜いて仕掛けを一気にスリットの最深部まで滑り込ませます。そして、波が引き始める「引き波」の瞬間、ラインを張って仕掛けを底から約10cmだけ浮かせ、隙間の中で「ホバリング(静止)」させるのです。引き波に引っ張られて仕掛けが奥へと吸い込まれようとする負荷を指先でコントロールしながら、ベイトが流される様子を演出します。これにより、引き波による不要なスタック(根掛かり)を物理的に防ぎつつ、待ち伏せしているカサゴの口元へ的確に仕掛けを届けて、魚の捕食スイッチを強制的に入れることができますよ。ヒットした瞬間にコンマ数秒でも合わせが遅れると、カサゴがエラを張って隙間にロックし、コンクリートの塊を引っ張っているかのような絶望的な重さに変化するので、アタリが出たら一気にゴリ巻きしてくださいね。
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主級の大型カサゴを隙間から強引に引き剥がすための全技術!
柳島から西浜の3大ローカルスポット特徴と補給効率を網羅

しおさい公園裏は温排水の洗掘スリットを垂直に射撃する
柳島海岸の東西約700mにわたって続く大石を敷き詰めた平らな石積み護岸。その中でも一級のポテンシャルを秘めているのが、「柳島しおさい公園裏のブロック帯」にある温排水口(排水溝)周辺です。この排水口周辺では、人工的に排出される一定水量の流れが天然の防波堤となり、消波ブロック周囲の流動性を高めて砂の局所的な堆積を物理的に防止しています。流れのエネルギーによって基礎石の隙間がえぐり取られる「洗掘(せんくつ)現象」が深く発達しており、砂に埋もれない深いスリットが多数形成されているのです。
さらに、温排水による周囲とのわずかな水温差(熱的歪み)が、冬季や水温低下時においてもプランクトンやベイトフィッシュを強烈に誘引します。それらを捕食する甲殻類や根魚の活性を構造物内部で持続させる要因となっているため、周辺よりも数段活性の高いカサゴが集中的に群れる優良物件となります。排水の抵抗に負けないよう、ワンランク重い5g〜10gのオモリを使用し、このえぐれた隙間の最深部へ仕掛けを垂直に落とし込んで射撃することで、他のポイントが沈黙するタフな状況下でも連発を狙うことが可能になりますよ。
西浜海岸寄りと相模川導流堤キワのルートと駐車場の罠
しおさい公園裏からさらに西へ進むと、相模川河口の茅ヶ崎側に突き出た長大な「相模川導流堤のキワ(左岸)」、そして東側には砂浜の合間に不連続に投入されている「西浜海岸寄りの消波ブロック」が広がります。導流堤の足元は、川の流れと外洋の波が激しく衝突するため洗掘が非常に激しく、構造物の足元に深く切れ込んだスリットが維持されている大型カサゴの特等席。一方、西浜海岸寄りは砂の移動が激しく堆積しやすいものの、波が直接ブレイクする沖側に突き出たブロックの隙間は常に海水が循環しており、良型が回遊するルートとなっています。これらローカルスポットへエントリーする際は、歩行ルートや駐車場の営業時間に特有の制限があるため、実戦に必要な一次情報をマッピング表で事前に確認しておきましょう。
| スポット名 | 地形・ブロックの物理的特徴 | 歩行ルートと駐車スペース | 近隣釣具店・仕掛け補給効率 |
|---|---|---|---|
| 柳島しおさい公園裏 | 平らな大石の石積み護岸。温排水口周辺は洗掘が進み砂に埋もれない深い隙間が多い。 | しおさいの森の遊歩道を経て護岸へ。徒歩約5分。しおさい公園P(6:00〜18:30、1時間超200円)利用。 | 【内藤釣具店】護岸西端から約180m、徒歩3〜5分。目視できる距離にあり、仕掛け紛失時も即座に徒歩で補給可能で効率は極めて高い。 |
| 西浜海岸寄りのブロック | 砂浜の合間にある消波ブロック帯。堆積しやすいが、波が直接ブレイクする沖側は海水が循環する。 | 茅ヶ崎漁港Pに駐車後、港外西側の砂浜を西へ徒歩5〜8分。漁港P(4:00〜19:00、最大2000円)を利用。 | 【たつみ釣具店 / 磯屋】漁港Pから約1.6km。たつみ釣具店は早朝(夏季3:30、冬季4:00)から営業しており、エントリー前の補給効率は非常に高い。 |
| 相模川導流堤のキワ | 長大なコンクリート導流堤。川と海の衝突による洗掘で足元に深く切れ込んだスリットがあり魚影が濃い。 | しおさい公園の西端から壁沿いに先端方向へ徒歩10〜15分。しおさい公園Pかスポーツ公園Pを利用(路上駐車厳禁)。 | 【内藤釣具店】上述の通り一番物理的に近接。ただし導流堤先端から歩く時間を考慮し、事前に十分な予備を携行してエントリーが推奨。 |
共同漁業権と駐車場の夜間閉鎖ルールを守って遊ぶ大人の流儀

地元の漁師さんたちへのリスペクトを忘れず、タイムマネジメントをきっちり守る。そんなスマートで格好いい大人の背中を、一緒に連れていく子どもたちにも見せていきたいよね!僕も若い頃に海で漂流して海上保安庁にお世話になった苦い経験があるからこそ、ルールと安全には人一倍敏感なんだ。みんなで気持ちよく海を楽しもうね!
茅ヶ崎漁港の立ち入り禁止と相模川河口の密漁防止エチケット
柳島海岸・西浜エリアは最高のローカルスポットですが、素晴らしいフィールドだからこそ、地元のルールや社会的な約束事をしっかり守るのがスマートな釣り人の流儀です。まず、西浜海岸に隣接している「茅ヶ崎漁港」は、漁業関係者の方々が毎日大切な仕事を行う専用の施設です。一般の釣り人の立ち入りや港内での釣り行為は原則として禁止されています。漁具を傷つけてしまったり、落水事故が起きたりするのを防ぐためにも、港内へ入ることは絶対に避けましょうね。
また、相模川の河口から沖合約2kmにわたる広い範囲には、共同漁業権が設定されています。ここではハマグリなどの二枚貝やアワビ、サザエ、海藻類などを無許可で採ることは密漁行為として厳しく禁止されています。お父さんが子どもと一緒に「ちょっと磯遊びで貝を見つけたから持って帰ろう」なんてレジャー感覚で採ってしまうと、大変なトラブルになってしまいます。生き物の観察は現地で見るだけにとどめて、命を大切に見守ってあげてくださいね。
さらに、車でアクセスするパパが一番気をつけたいのが、現地の駐車マナーと「時間の罠」です。周辺の主要な駐車場(例えば茅ヶ崎漁港駐車場など)は、夜の19:00を過ぎるとチェーンゲートが完全に閉鎖され、翌朝の4:00まで車の出庫が一切できなくなります。もし時間を過ぎて閉じ込められてしまうと、滞留料金として5,400円もの大きな加算料金が課されてしまうリスクがあるのです。これではせっかくの楽しい釣りが台無しになってしまいますよね。また、導流堤の根本付近などには安全な駐車スペースが一切ありませんので、無理な路上駐車は絶対にやめましょう。タイムマネジメントをしっかり意識して、早めのお片付けを心がけてくださいね。
参考:水産庁「特定水産動植物(アワビ・ナマコ等)の密漁を許さない!」
参考:海上保安庁「海の安全情報(マリンレジャーの安全)」
過酷な流砂と引き波のスタックを克服する専用ギアの選択基準

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過酷な柳島の環境を快適に攻略するためには、道具の選び方が本当に大切なんだ。僕の経験からも、道具一つで根掛かりのストレスが消えて、釣りが何倍も楽しくなることを実感しているよ。アフィリエイトリンクなんかは一切貼っていないから、純粋に現場でパパや子どもたちが使いやすいものを選んで表にまとめたよ。ぜひ参考にしてね!
| 用途 | アイテム名 | 具体的な選定基準 | 選ぶべき理由 |
|---|---|---|---|
| 攻め(仕掛け) | 遊動式丸型・ナツメ型ブラクリ(または中通しリグ 5g〜10g) | ハリス部分が3cm〜5cmと極端に短く設定できる中通し構造のもの。 | 引き波の強烈な水流抵抗を受け流し、オモリがクッションとなって岩の角を滑り落ちるため根掛かりを極限まで防ぎます。 |
| 高強度極太フロロカーボンリーダー | 太さ5号以上(20lb以上)の耐摩耗性に優れたフロロカーボン素材。 | 石畳やブロックに密生する鋭利な牡蠣殻やフジツボでの擦れをシャットアウトし、エラを張ってロックする良型を強引に引き剥がせます。 | |
| 攻め(エサ) | 塩締め皮付きサバの切り身 | 幅1cm×長さ2cm程度に細長くカットし、塩でしっかりと身を締め硬くしたもの。 | 激しい潮流やエサ取りの攻撃でもハリから千切れず、皮の銀色の反射と強い生臭さ(アミノ酸)で濁りの中でも魚を惹きつけます。 |
| 守り(装備) | ラバー&フェルトスパイクハイブリッドソールシューズ | 靴底にフェルト生地、ラバー、そして金属製のスパイクピンが組み合わされたもの。 | 藻が付着して滑りやすい濡れた石畳(ラバー&フェルトが密着)と、不規則な消波ブロック(ピンが凹凸に食い込む)の両方で足元を完全に保持します。 |
根掛かりを消す遊動ブラクリと牡蠣殻に負けない極太フロロ
柳島海岸の深いスリットを攻める際、一般的な道糸一体型の固定式ブラクリを使うと、強力な引き波の抵抗をまともに受けて隙間の中で仕掛けが斜めになり、スタック(根掛かり)を多発してしまいます。そこで大活躍するのが「遊動式」のブラクリや、中通しオモリを使ったヘビーキャロライナリグです。中通し構造にすることで、キャスト時や落とし込み時にオモリが先にストンと最底層へ到達し、ハリスが遅れて自然に沈み込みます。引き波に仕掛けが引っ張られる際も、オモリ単体がコロンと転がるように動くため、岩の角にハリが引っかかるリスクを物理的に減らすことができるのです。
そして、この仕掛けを支えるリーダー(先糸)には、必ず5号以上(20lb以上)の極太フロロカーボンラインをセットしてくださいね。柳島の消波ブロックの表面や石畳の隙間には、カミソリのように鋭利な牡蠣殻やフジツボがびっしりと密生しています。良型のカサゴがヒットした瞬間、魚はエラを大きく広げて岩の奥深くへ張り付き、あたかもコンクリートの塊を引っ張っているかのようなビクともしない状態になります。ここでドラグをフルクローズにして強引に引き剥がす「ゴリ巻き」を行うため、岩角にガリガリと擦れても破断しない圧倒的な耐摩耗性を持った極太ラインが、一生物の良型を取りこぼさないための絶対条件になりますよ。
エサ持ち最強の塩締めサバと足元を固めるハイブリッドシューズ
濁りの入る過酷な汽水域では、エサ選びも釣果の分かれ道になります。柔らかいアオイソメや生分解性ワームは、相模川の激しい水流やフグなどの小さなエサ取りの突っつきによって、あっという間に千切れてハリから脱落してしまいます。そこでおすすめなのが、スーパーの鮮魚コーナーで手に入るサバの身を塩で締めた「塩締めサバの切り身」です。塩の脱水効果で身がグッと硬くなったサバは、皮が非常に強固なため、激しい引き波に揉まれてもハリから外れることがありません。さらに、サバの皮特有の銀色のフラッシング(キラめき)が視覚を刺激し、濁りの中でも遠くまで拡散する強いアミノ酸の生臭さが、目の効かない暗い隙間の奥に潜むカサゴの嗅覚と側線を強烈に刺激してくれます。
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また、このテクニカルな釣りを安全に、そして一歩一歩に集中して楽しむために最も妥協してはいけないのが足元の装備です。柳島海岸の護岸はエントリーしやすいフラットな石畳が続きますが、海水を被りやすく、表面には極めて滑りやすい微細な藻類が付着しています。一方で、西浜寄りの消波ブロック帯は不規則にゴツゴツと積み重なっています。この二つの異なる足場を網羅するために、靴底にラバー、フェルト、そして金属ピンが配置された「ハイブリッドソールシューズ」を必ず着用してくださいね。濡れた平滑な石畳にはフェルトとラバーがピタッと密着して滑りを止め、ブロックの凹凸には金属ピンがガチッと食い込んでくれます。足裏から伝わる微小な滑り振動を感知しつつ、常に安定した姿勢を保持することが、過酷なフィールドでの落とし込みに100%集中するための最大の防壁になります。
ただし、こうした万全の装備を整えても、自然の力には人間の知識が及ばない瞬間があります。波高データが穏やかな日であっても、外洋からのうねりが重なると、不意に石積みを這い上がってくる「一発大波」が頭から襲いかかるリスクが常に存在します。足元がすくわれそうな激しい波の立ち上がりを感じたり、自分の判断に少しでも限界や危険を覚えたりした場合は、決して無理をせず、一歩下がって安全な高所へ退避するか、釣行を中断する勇気を持ってくださいね。海上保安庁の安全情報などを事前にスマートフォンで確認する癖をつけておくことも、大切な家族の元へ笑顔で帰るための立派なプロの技術ですよ。
論理的な眼力とスマートなマナーで筋肉質な良型カサゴを掴もう

柳島海岸・西浜エリアにおけるカサゴの穴釣りは、誰でも手軽に釣れるイージーな遊びではありません。相模川から供給される膨大な流砂の力学、そして淡水と海水が交錯する汽水域特有の水質の二階建て構造に支配された、とてもロジカルで奥の深いゲームです。外見上の隙間にただ闇雲に仕掛けを落とすのではなく、波の作用や排水のエネルギーによって物理的にクリーニングされている「生きた空間」を自分の眼力で見極めること。そして、手元に伝わる1秒の振動で底の状態を判定し、押し波と引き波を指先でコントロールすること。この一連の流れを一つずつパズルのように組み立てていくプロセスこそが、このエリアをハックする最高にエキサイティングな大人の遊びとなります。
滑りやすい足場への対策や、夜間閉鎖駐車場のタイムマネジメント、漁港の立ち入り禁止区域の順守など、スマートなエチケットを身にまとってフィールドに立つ背中は、きっと一緒に連れていく子どもたちにとっても格好いい父親の姿として映るはずです。過酷な環境だからこそ、論理的な戦略がバチッとハマって、スリットの奥から引きずり出した20cmを超える筋肉質なカサゴの神々しい姿に出会えた時、その手応えは一生忘れない宝物になりますよ。ぜひ次の週末は、万全のギアと独自の攻略眼を持って、柳島海岸の「生きた空間」へ挑戦してみてくださいね。あなたの竿が心地よく絞り込まれる瞬間を、福井の海から心より応援しています!
